爽やかに晴れた日の午後に布団を干すとどういうわけか、心地よく眠れそうなとてもいい匂いになる。いわゆる「お日様の匂い」だ。しかしながら、この「お日様の匂い」の正体が「ダニの死骸」から発せられる匂いであるという俗説が一部で流布している。
「お日様の匂い」は布団の綿などの繊維が太陽光によって分解されることにより発生することが明らかとなっている。繊維を構成するセルロースが太陽光に含まれる紫外線によって分解して、脂肪酸やアルデヒド・アルコールなどの微量な揮発性物質が発生することで独特なあの「お日様の匂い」が作り出される。
また、実験ではダニが存在しない環境下においても「お日様の匂い」が確認されることから、ダニの死骸が匂いと無関係であることが実証されたという。この「お日様の匂い」は同研究においてリラックス効果も確認されており、より眠りやすい脳波を作り出すのだという。ダニが原因だと思っていた人からすればなおさら、今夜からぐっすりと眠れることだろう。